1日に必要な野菜は?子供が野菜嫌いで困っているお母さんへ

子供が野菜嫌いで困っているお母さんも多いようです。

「ポパイ」というアメリカのアニメがあります。大男のプルートにいつも打ち負かされるのですが、ホウレン草の缶詰を食べたとたんに力がわいてきて自分の何倍もある大男を倒すのです。これは、子供が嫌いなホウレン草の缶詰のコマーシャルのために制作されたアニメです。

日本でも、ニンジンが嫌いとかピーマンが嫌いとか、野菜嫌いの子供が多く見受けられます。ポパイのようにホウレン草を食べて強くなるというアニメと同じように、野菜嫌いの子供になんとか必要な量の野菜を食べさせたいものです。そのためにはまず、どんな野菜をどのくらい食べる必要があるのか、理解しておくことが大切です。

野菜嫌いの子供にひたすら野菜を食べさせようとしないで、その野菜にどのような栄養があるのか、なぜその野菜を食べる必要があるのかなど、説明してあげるとともに、調理方法にも気をつけることが大切です。

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子供と大人で違う1日に必要な野菜の量

1日に必要な野菜の量ですが、大人の場合は350グラムというのはよく知られています。そのうち緑黄色野菜は120グラム、淡色野菜は230グラムです。大人よりも体の小さな子供はこれよりも少なくなりますが、中学生以上は大人と同じです。

幼児に必要な野菜の量ですが、1~2歳で210グラム、3~5歳で240グラムが目安です。小学校の低学年ならば幼稚園児と同じ240グラム、高学年なら290グラムになります。

なお、緑黄色野菜の必要量は幼児から小学生まですべて90グラムですので、年齢とともに淡色野菜の量を増やすことになります。

これぐらいの量が必要だよ

子供に必要な緑黄色野菜は、大人より少し少なくて90グラムということですが、それはどの野菜をどのくらい食べればいいのでしょうか。緑黄色野菜の代表的なものとしてはホウレン草がありますが、半束で100グラムとですから、90グラムは半束より少し少なめとなります。

子供が嫌いな野菜の代表とも言えるニンジンは、小さめのもの1本が100グラムです。カレーに入れるときにニンジンはすり下ろせば、子供はニンジンが入っていることに気づかないかもしれません。ピーマンは小さめのもの5個が100グラムですので、最低4個ということです。ブロッコリーなら小さなサイズのもの1個で100グラム、トマトなら小さめのもの1個で100グラムです。

淡色野菜の必要量は、幼児なら120グラム、小学校低学年までは150グラム、小学校高学年になると200グラムになります。もやしは1袋が200グラムですので、幼児でも半分以上、小学生になるとほぼ1袋のもやしが必要量になります。

キュウリは1本が100グラムですので、200グラムを食べるには2本必要です。ナスも中くらいのもの1個が100グラムですので、ナスとキュウリで淡色野菜の必要量200グラムを食べるには、それぞれ1つずつ食べなくてはなりません。

セロリは1本が100グラム、レタスは小さなサイズのもの1個で200グラムですから、レタスとセロリのサラダだけで淡色野菜の必要量を子供に食べさせるのは一苦労です。キャベツなら葉が2枚、白菜なら葉が1枚、ネギならば1本が100グラムです。

野菜の栄養と働き

三大栄養素といわれる炭水化物・タンパク質・脂肪をほとんど含まない野菜ですが、なぜ毎日かなりの量の野菜を食べなくてはならないのでしょうか。それは、野菜には体の健康を保つのに必要なさまざまな栄養素が含まれているからです。

例えばトマトを例にして、トマトに含まれる栄養素を紹介してみましょう。まずはビタミンCです。ビタミンCは美肌効果があるとともに、風邪の予防にも役立ちます。ビタミンEは老化防止に役立ちます。子供にはあまり関係ないと思われるかもしれませんが、子供のときからすでに老化は始まっていますので、元気な体を維持するためにも必要なビタミンです。

食塩は塩化ナトリウムですが、このナトリウムと互換性があって塩分摂り過ぎに効果のあるのがカリウムです、トマトにはカリウムも多く含まれています。食物繊維は栄養とは言えないかもしれませんが、腸内環境を整えるのに大切なものです。ビタミンCから食物繊維まではトマト以外の野菜にも多く含まれていますが、トマトというとリコピンとカロテンの宝庫で、これらは体内に入るとビタミンAになって、目の健康に効果があります。

骨を作るのに大切なカルシウムを多く含んでいる野菜は、緑黄色野菜の小松菜や春菊、淡色野菜の水菜やチンゲン菜ですが、大根やカブの葉にもカルシウムは多く含まれています。

野菜ジュースは気を付ける

1日に必要な野菜を食べるのはなかなか大変です。そこで簡単に野菜がとれる野菜ジュースに手が行ってしまうかもしれません。食べていたのでは不足しがちな野菜を補うのに野菜ジュースは便利です。

しかも、たくさんの種類がいっしょにジュースになっていて、ふだんはあまり食べないような野菜もこれで取ることができます。しかし、野菜ジュースにはいくつか気を付けるべきことがあります。

野菜を絞ってジュースにしているので、食物繊維はジュースにはほとんど含まれていません。野菜は鮮度が命なのですが、パックに入ったジュースにそれを望むことはできません。

またジュースには防腐剤などが入っていることもありますから注意が必要です。原料となっている野菜が農薬を大量使用して生産されたものだとすると危険です。野菜ジュースは、原料や製法にこだわった良質のものを選んでください。

まとめ

野菜嫌いの子供に、どうすれば必要な野菜を食べさせることができるか、なかなか頭が痛いですね。また、どんな野菜にするのか、どのくらいの量が必要なのか、いろいろ考えなくてはなりません。子供が食べやすいように料理にも工夫がいります。野菜ジュースだけで手軽に必要量の野菜を子供に与えることができる、などとは考えないでください。

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