野球とソフトボールの違い|知っていました?道具もルールも違うよ

ピッチャーがキャッチャーのミットをめがけて投げたボールを、バッターボックスに立っているバッターが打つのが、ソフトボールと野球の基本です。ボールを打ったらファーストに向かって走るのは、ソフトボールも野球も同じです。ピッチャーの投げたボールをバッターが空振りすればストライク、ストライクが3つでアウトになるのも同じです。

その他、ホームベース・ファースト・セカンド・サードという4角形のグランドも、9名という選手の数も同じです。しかし、ソフトボールと野球ではいろいろな違いがあります。それについて考えてみます。

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ソフトボールと野球の違い

「野球は9回ツーアウトから」という言葉があります。スリーアウトでその回が終わり、攻撃する側と守備する側とが交代しますから、あともうひとつアウトを取ればその回は終わります。その時点での得点状況によれば、あとひとつのアウトで試合終了、ゲームセットということになります。この言葉の意味することは、野球は最後の最後まで試合の行方が見えないということですが、野球は9回、つまりイニング数が9つということです。それに対してソフトボールは7回です。ソフトボールと野球とでは、まずイニング数が違います。

また、ソフトボールと野球とでは、使用するボールが違います。ソフトボールというスポーツの名前は、使用するボールからきていますが、野球のボールより大きく柔らかいです。そのボールを打つバットの太さも長さも重さも、ソフトボールと野球では違います。ピッチャーとバッターとの距離も、フィールドの大きさも違います。試合のルールもソフトボールと野球とではいろいろと違っています。それについて、もう少し詳しく見ていくことにします。

道具の違い

ソフトボールでも野球でも、ボールを打つための道具としてバットは必要です。このバットが、ソフトボールと野球とでは違います。ソフトボールのバットはたいてい金属でできていますが、野球では金属製のバットと木製のバットがあります。高校野球ではふつう金属製のバットを使用しますが、プロ野球では金属製のバットを使うことは許されていません。

ソフトボールのバットの長さは86.4cm以内、一番太い部分の直径は5.72cm以内、重さは1077g以内となっています。それに対して野球のバットの長さは106.7cm以内、一番太い部分の直径が6.6cm以内です。ソフトボールのバットに比べて、長さも太さも野球のバットは大きいのですが、重さについては、高校野球では900g以上のものを使うことが規定されていますから、ソフトボールより軽いバットが一般的ということになります。

プロ野球では、たいていは900gを少し超えた程度のバットが用いられていますが、高校野球のような規定はないので900g以下のバットを使う選手もいれば、逆に1000gを超えるバットを使う選手もいます。

ソフトボールに比べて野球のボールが小さいことはすぐにわかりますが、どの位の差があるかというと、公式のソフトボールは皮製のものが177.79gから197.85g、ゴム製のものが185gから195g、それに対して硬式野球のボールは141.7gから148.8gです。野球のボールよりもソフトボールのほうが重いので、それを打つバットも重くなるのです。ボールの大きさは、皮製のソフトボールは周囲24.16cmから36.8cmですが、だいたい30cm前後ということになります。それに対して硬式野球のボールは周囲22.9から23.cmで、ソフトボールと比べてかなり小さいです。

フィールドの違い

ソフトボールも野球も、四角形にベースが置かれている内野とその外側の外野というフィールドそのものは同じです。フィールドの大きさは、ソフトボールより野球の方が大きくなります。具体的に言うと、ホームベースから外野フェンスまでの距離が、女子ソフトボールで67.06m、男子ソフトボールで76.2mですが、野球は球場によって多少の違いはあるものの、ホームベースから両翼までは97.534m、ホームベースから中堅までは121.918m以上あることが規定されています。大きさだけではなく形もソフトボールと野球で違っているのがわかります。

また、塁間の距離は、ソフトボールが野球の3分の2になっています。ピッチャーの投球距離も、女子ソフトボールでは13.11m、男子ソフトボールでは14.02mですが、野球では18.4mです。野球ではピッチャーの投げる速球が150km/hを超えることがありますが、ソフトボールは120km/hが速球です。しかし、投球距離が短いソフトボールでは、120km/hの速球でも打者には160km/hから170km/hの速度だと感じられるそうです。

野球のビッチャーにはピッチャーマウンドがあり、少し高いところから投球しますが、ソフトボールにはマウンドはなく、平面のサークルの中から投球します。バッターはバッターボックスに立ってこの投球に向かいますが、ソフトボールのバッターボックスは91cm×213cm、野球のバッターボックスは121.9cm×182.8cmです。ソフトボールの方がバッターボックスの横幅は狭いけれども、縦は長くなっています。

ルールの違い

ソフトボールだけにあるルールとしては、先発メンバーは一度他の選手と交代してベンチに戻っても、また試合に出ることができるということです。野球では、一度交代してベンチに戻ると、その選手はもう試合に戻ることはできません。

ピッチャーの投げ方としては、野球ではオーバースローでもサイドスローでもアンダースローでも、どのような投げ方をしてもかまいません。ソフトボールでは、アンダースローしかできません。ただし、同じアンダースローでも、ソフトボールの投球には、スリングショットやエイトフィギュアやウィンドミルといった投法の違いがあります。

走塁のルールもソフトボールと野球とでは違っています。野球のベースはすべて白色ですが、ソフトボールの一塁のベースには、白色とオレンジ色の2つがあります。これは走者と一塁手がぶつかることを避けるためで、一塁手は白色のベースを使い、走者はオレンジ色のベースに向かって走ります。

野球では、塁に出たランナーは自由にベースを離れること、すなわちリードが許されており、ピッチャーはたまに牽制球を投げますが、ソフトボールではリードは許されていません。ピッチャーの手からボールが離れた瞬間にベースを離れることが許されます。

まとめ

ソフトボールと野球のおもな違いはわかりましたか。選手の数は同じなのに、フィールドの大きさが違い、ボールとバットの大きさや重さも違います。投球距離の短いソフトボールは、野球よりも迫力があります。また、リードが許されないソフトボールと、リードが自由にできるために、ピッチャーの隙を盗んで走塁することが許されたり、逆にピッチャーの牽制球によってランナーをアウトにすることができる野球とでは、観客の見るところが違ってくることでしょう。

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