健康診断の前日の運動は?健診前のトレーニングは影響するかも?

適度な運動が健康によいということは、間違いありません。健康のために毎日運動に励んでいる人もいることでしょう。運動すれば汗をかいて体内の水分が失われるとともに、血液中の糖分や脂肪分も燃焼します。血糖値や中性脂肪などの検査項目の値がそれでよくなるかというと、汗で水分が失われることによってかえって血液濃度が高くなってしまいます。ですから運動後には水分補給をしなくてはなりませんし、お腹が減ってつい食べ過ぎてしまったり、甘いものをたくさん食べてしまったりと、マイナスの少なくありません。では、健康診断の前日の運動はどうすればいいでしょうか?

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運動したらダメなの

健康診断前日は午後9時以降の食事はダメ、というのは健康診断を受診する人に共通して言えることです。運動については人によって違います、としか言えません。ふだんあまり運動していない人が、運動すれば健康診断にいい結果が出ると思い込んで運動をする、というのは間違いです。

ふだんトレーニングジムに通ったり、ジョギングなどをしている人は、健康診断の前日だけ休むというのも気になるかもしれませんが、1日くらい休んだからといって、体力がそれで衰えるなどということはありません。むしろ、前日の午後9時以降は食事をしてはならないので、その時間帯に運動をすることはやめてください。運動のあと、水分や糖分を補給しないといけないので、午後9時以降の運動はNGです。

運動後の水分補給や食物摂取のことを考えると、激しい運動はNGです。また、激しい運動をすると、血液中の諸成分が通常でない値になることもあります。血糖値や脂質のほか尿酸値にも、あなたの日常的数値とは違う数字が出てしまいます。健康診断の前日は、軽い運動ならOKですが、やはり午後9時以降の運動、それに激しい運動はやめてください。

運動した場合の影響

では具体的に、運動した場合の数値の変化について少し詳しく見ていくことにしましょう。

健康診断前日に激しい運動をしたり、ふだんは運動をしていない人が運動したりすると、まず尿蛋白の値が上昇します。尿蛋白は腎機能を示す数値ですから、急激な尿蛋白の上昇は、腎機能障害が疑われます。また血液検査では、尿酸値が上昇します。尿酸値があがるということは、体内にプリン体が増加したことを示しています。尿酸は尿として体外に排出される以外に排出する方法がないので、腎臓に負荷がかかります。激しい運動は、プリン体を多量に摂取したのと同じことになり、血液検査の結果に確実に悪い影響を及ぼします。

腎臓の機能としてはほかに、尿蛋白をろ過することがあります。激しい運動をすると、腎臓に負担がかかるために、この腎臓のろ過機能が低下し、その結果、血液中の尿蛋白が増加し、血液検査で尿蛋白の値が高くなってしまいます。また、運動して汗をかくことによって、血液中の水分の量が減少し、そのために血液をろ過する機能を持つ腎臓に負担がかかってしまいますので、血液検査で腎機能を示す数値は、明らかに悪くなります。

それからもうひとつ、激しい運動が起こす肝機能に対する悪影響を忘れてはいけません。肝臓ではさまざまなアミノ酸を合成して人体に必要なタンパク質がつくられています。激しい運動をすると、この働きをしているAST(GOT)やALT(GPT)が肝臓から血液中に流れ出すことがあります。これらの値が高くなると、肝機能障害の疑いが出てきます。また、AST(GOT)は肝臓のほか、心臓や筋肉にも含まれているので、心機能障害の疑いも出ます。運動して血液中に出たAST(GOT)やALT(GPT)は、本当に肝機能や心機能に障害がなければやがて減少していきますが、前日の激しい運動で上昇したこれらの数値が翌日になっても下がらないことがあるので、注意する必要があります。

性行為は?

少し言いにくいし、また人に聞きづらいこととして、健康診断の前日の性行為は大丈夫だろうかということがあります。男性の場合、射精直後には精子が尿に混入することがあり、その場合は尿蛋白値が高くなります。ただし、尿の採取は翌日ですのが、これに関しては問題ありません。女性の場合は、体内に入った男性の精子のために、男性と同じことが起こることもありますが、やはり問題ないと考えていいでしょう。以上のことから、健康診断の前日の性行為は問題ないと言えるのですが、ただ、性行為はまた運動でもありますから、とくに男性の場合、あまり激しい運動はやることはNGです。

健康診断で注意すること

健康診断では血液検査と尿検査で、腎臓や肝臓、心臓や肺や胃腸など、あなたの内臓の状態を診断します。これらの検査は、最低10時間以上飲食をせずに空腹の状態で測定した血液や尿の成分によって行われます。ですから、前日の食事は早めに済ませ、アルコールを飲んだり脂っこいものを食べたりせず、血液に余分な脂質や糖分などが入らないようにすることが大事です。また、胃カメラやバリウム検査などがあるときには、前日にタバコを吸うこともやめておいてください。

ただし、絶食をすることにばかり注意して、水分補給を怠って脱水症状にならないよう注意してください。

まとめ

健康診断を受けるとなると、いろいろ緊張してしまい、ふだんの生活ができなくなってしまう人もいます。いつもはトレーニングマシーンで汗をかいて運動しているのに、前日の運動がよくないからとあきらめて、そのためにイライラやストレスがたまったらかえってよくありません。健康診断の前日は午後9時までに食事をすませるという原則に従って、前日の運動も遅い時間にならないよう、そして適度な運動になるように心がけてください。

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