健康診断の前日にタバコを吸ったらダメ?喫煙の影響はあるよ!

タバコの害については、知らない人は誰もいません。タバコのパッケージにさえ、人体に害を及ぼすということが表示されています。最近では受動喫煙に対しても敏感になっていて、路上喫煙の禁止や全館禁煙をはじめ、喫煙者を喫煙室に閉じ込めるような措置が一般的になっています。それにもかかわらず、いったん喫煙者になると、禁煙するのは大変なことです。

健康診断の当日はしばらく禁煙するとしても、前日は禁煙しなくてはならないのでしょうか、それとも健康診断の当日にタバコを吸っても大丈夫なのでしょうか?

タバコを吸ったらダメな理由

タバコを吸ったら人体にどういう影響が出るのかというと、まず第一に、血管が収縮することがあげられます。血管収縮の感覚がたまらない、だからタバコが好き、という人もいるでしょうが、明日は健康診断だということを考えてください。血管収縮によって血圧が上昇するということは、理解できると思います。同じ量の液体が流れる管が広ければ圧力は下がり、狭ければ圧力は下がるという一般的な物理学の法則です。

健康診断では血圧測定をしますから、血圧の値によっては降圧剤による治療の必要が生じることもあります。また、血管にいつも高い圧力がかかっている状態になりますから、血管が痛みやすくなります。血圧が高くなると、それだけ心臓にも負担がかかり、心筋梗塞になるリスクも高くなります。胃カメラ検査に関しては前日のタバコは関係ないと言われていますが、バリウム検査の場合は禁煙しなくてはなりません。なぜなら、タバコを吸うことで、胃酸が通常より多量に分泌されるからです。そのために胃壁にバリウムがつきにくくなり、バリウム検査が正しく行われなくなってしまうのです。

翌日の健康診断には直接関係ないかもしれませんが、喫煙が女性ホルモンに影響を与え、卵巣に障害が生じることがあります。妊娠している場合は、健康診断に関係なくタバコを吸ってはいけません。胎児に大きな影響が出てしまいます。男性の場合も、喫煙によって精子に影響が出ますが、翌日の健康診断の尿検査で異常な数値が出るほどではありません。ただし、数値が正常の範囲内であったとしても、悪い影響があるということだけは認識しておいてください。

いつまでなら大丈夫?

食事は前日午後9時までというのが、健康診断を受けるときの鉄則です。タバコもこれに合わせるといいでしょう。

ただ、繰り返しになりますが、タバコを吸うことによってあなたの身体が受ける害は、少しずつ積み重なっていきますので、これを機会に禁煙を目指すのも悪くありません。とはいえ、喫煙は半ば習慣化してしまったいるので、前日の禁煙も難しいかもしれません。しかし、あなた自身のためですから、少なくとも健康診断の前日と当日は、タバコを吸うのはひかえてください。

喫煙してしまった!どうする

ダメだとわかっていてもつい、というのがタバコを吸う人にかぎらず一般的に言えることです。「禁煙はやさしいよ。だってもうこれで8回も禁煙やっているからね」という冗談がありますが、禁煙外来という医療の専門部門があるくらいですから、それほど禁煙は難しいのです。

ここで、あなたの身体が受ける喫煙の影響について考えてみてください。タバコを吸うと血管が収縮して、血流が速くなります。それが一種の快感をもたらすのです。しかしその一方で、血圧が高くなります。健康診断の重要な項目のひとつである血圧測定で高い値が出てしまいます。水を飲んでみると少し改善しますので、うっかり喫煙してしまったら、落ち着いてください。あせると余計に血圧が高くなってしまいます。

気をつけなくとはならないのは、バリウム検査です。バリウムの液体を飲みますが、そのバリウムが胃壁に塗られたような状態になり、レントゲンで胃壁の異常を検査するのです。タバコを吸ってしまうと胃壁が荒れて、バリウムが胃壁にうまく付着しません。バリウム検査は、血圧測定や血液検査よりずっと苦しいものですから、正しい結果が出ないとなると、なんのために苦しい思いをしてバリウムを飲んだのか、ムダになってしまいます。これも、水を飲んで胃壁を少しでもきれいにしてみるしかありません。

タバコを吸わない方法

タバコを吸わないと口がさみしいという話は、喫煙者がよくすることです。ガムをかむとかキャンディーをなめることで、この口のさみしさを紛らわせてくれます。ガムやキャンディーは、しばらくタバコを吸わないための方法としては認められています。ただ、ガムにもキャンディーにも糖分が含まれています。少しくらいならそのために血糖値が上昇するということはありませんが、気を付けてください。

熱いお茶か冷たい水を飲むという方法も推奨されていますが、健康診断のときには、お茶やコーヒーはよくないので、水にしてください。こういう場合は昔から、氷の入った冷たい水ではなく、湯冷ましがよく用いられています。タバコを吸わないではいられないというのは、精神的な問題でもありますから、吸いたくなったら、タバコを吸うことのメリットとデメリットをじっくり考えて、タバコに伸ばした手を止める勇気をもってください。

健康診断後のタバコ

タバコを吸うのをがまんしていたから、健康診断が終わってほっと一息、タバコを吸うタイミングとしては絶好です。しかし、バリウム検査や胃カメラ検査をした場合、胃壁が普通の状態ではなくなっていますから、それが元に戻るまではタバコを吸わないでください。タバコを吸わないとストレスがたまるかもしれませんが、すべてはあなたの健康のためです。しばらくはタバコを吸わず、アルコールも控えて、健康診断のために消耗した体力の回復を待つことが大切です・

まとめ

ニコチンとタールがおもなタバコの成分で、それは長い年月のうちにあなたの身体をむしばんでいますから、健康診断の前日と当日だけがまんすればいいというものではありません。ただ、タバコを吸うと血管が収縮し、胃壁を荒らすので、血圧検査で悪い結果が出たり、バリウム検査で正しい診断ができなかったり、大きなデメリットがありますので、それを十分に理解して、前日はタバコを控えて健康診断を受けてください。

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