国内線で機内食が出ることはもうほとんどありませんが、海外への飛行機旅行の楽しみのひとつは、出発から到着までのあいだに運ばれてくる機内食です。時間によって、朝食だったり昼食だったり夕食だったりしますし、和食や洋食などからメニューも選ぶことができます。
メニューはたいてい月替わりですし、同じ航空会社でも路線によって違います。趣向を凝らした機内食は、ほとんどすわったままの機内の時間を楽しいものにしてくれます。楽しみな機内食ですが、そのカロリーは大丈夫なのでしょうか。
ここでは、ANAの羽田-ホノルル便と羽田-ニューヨーク便を取りあげてみることにします。
機内食のカロリー~ファーストクラス編
ファーストクラスに一度は乗ってみたいと憧れをもつ人も多いことでしょう。
ほとんどベッドと同じシートですから、ゆったりと睡眠をとることができます。ファーストクラス担当のキャビンアテンダントがいて、飲み物もちょっとした軽食も、すぐに持ってきてくれます。機内食ももちろん、ファーストクラス専用の、板前さんやシェフ自慢の和食やフレンチが提供されます。
では、どんな料理があるのか、そのカロリーはどれくらいなのか、ちょっとのぞいてみることにしましょう。
まずは羽田-ニューヨーク路線です。和食から見ていくことにしましょう。
和食ですから、先附・前菜・お椀・お造り・煮物・小鉢が、月替わりメニューで用意されています。それに御飯と味噌汁と香の物と和菓子がつきます。定食屋さんの和食と比較してみると、ぜいたくですが、主菜として提供されるのは、3月は眼張若狭焼きで153キロカロリー、4月は北海道産黒毛和牛味噌すき焼きで376キロカロリー、5月は海鮮香味餡掛けで188キロカロリーとなっています。
洋食のメニューですが、アペタイザーもパンもチーズもデザートも選ぶことができます。メインディッシュは3種類用意されていて、北海道産和牛フィレ肉のグリルは420キロカロリー、ロブスターのローストとヒラメのキャベツ包み焼きは187キロカロリー、フランス産仔羊のナヴァランは309キロカロリーで、カロリーも選ぶことができます。
残念ながら、ホノルル便にはファーストクラスがありません。
機内食のカロリー~ビジネスクラス編
ビジネスクラスは、ファーストクラスほど本格的な和食や洋食は用意されていませんが、和食と洋食のどちらかを選ぶことができるようになっています。
羽田-ホノルル便の和食は、まず口取りがあり、主菜は鰆一干し、ご飯はちりめん俵ご飯です。もちろんそれに味噌汁がつきますが、気になるカロリーは387キロカロリーです。洋食はアペタイザーとパンがついていますが、メインディッシュは柔らかく煮込んだスペアリブで、478キロカロリーです。和食より洋食のほうがカロリーは高めです。
羽田-ニューヨーク便は距離が長いので、ホノルル便よりも豪華な食事が出ますし、機内食以外にラーメンなども適宜食べることができます。和食は前菜に小鉢にデザートがついていますが、主菜は鯛の甘酢餡掛けで150キロカロリーです。
洋食はアペタイザーとブレッドとデザートは選ぶことができますが、スープはコーンスープです、メインディッシュは、376キロカロリーの牛フィレ肉のステーキ、200キロカロリーの甘鯛のソテー、197キロカロリーの筍のソテーの3種類から選ぶことができます。そのほかにチーズやフルーツもついています。
機内食のカロリー~プレミアムエコノミー編
ビジネスクラスまではいかないけれど、エコノミーよりは少しランクが上のプレミアムエコノーがあり、長時間のフライトにはこれを選びたいものです。新幹線でいえばグリーン車に相当するのがプレミアムエコノミーというところです。プレミアムエコノミー限定メニューもありますが、2種類の機内食の気になるカロリーを見てみることにしましょう。
2種類の機内食のメニューは和食と洋食というよりは、和風と洋風と呼ぶべきでしょう。
和風から見てみますと、3月は天玉丼で832キロカロリー、4月は鶏唐と彩り野菜弁当で915キロカロリー、5月は海の幸弁当で759キロカロリーです。洋風を見てみますと、3月はポリネシアンチキンバーベキューで678キロカロリー、4月はビーフハンバーグステーキで813キロカロリー、5月はポリネシアンチキンバーベキューで728キロカロリーです。
ファーストクラスやビジネスクラスの主催やメインディッシュと比べてカロリーが高いのは、弁当形式になっているからです。
次に、羽田-ニューヨーク便を見てみましょう。3月は817キロカロリーのとんかつ丼か803キロカロリーのハッシュドビーフ、4月は833キロカロリーのとんかつ丼か819キロカロリーのビーフシチュー&オムライス、5月は865キロカロリーのとんかつ丼か960キロカロリーのビーフハンバーグステーキから選ぶことになっています。
機内食のカロリー~エコノミー編
エコノミーの機内食は、基本的にはプレミアムエコノミーと同じです。エコノミー症候群といわれるように、エコノミーの座席は狭くて身動きもできにくいし、すわったまま次々と運ばれてくる機内食やスナックを食べるために、目的地に着いたときにはほとんど歩くことのできない状態になっていることがあると注意が呼びかけられていましたが、最近では少しそれは緩和されているようです。
特別機内食も活用しては?
機内食は原則として同じものが提供されますが、最近では好き嫌いというよりはアレルギーの問題があり、どうしても食べることのできない食材のある人もいます。
また、宗教やベジタリアンなど、食べてはいけない食材のある人もいますから、そういう人たちには特別機内食が用意されています。アレルギーや宗教などとは別に、特別機内食をあらかじめ注文しておいて、他の乗客とは別のものを食べてみるのも面白いかもしれません。
機内食のタイミング
機内食は一定の時間に提供されることになっていますが、ほしいときにいつでも持ってきてくれますから、自分のお腹の具合で調整することができます。キャビンアテンダントに機内食のタイミングなどについても相談してみてください。
まとめ
国内便は離陸したかと思うとすぐに着陸しますが、国際便はかなり長時間飛行機に乗ることになります。
途中で窓を開けたり外に出ることなどできませんから、狭い機内に閉じ込められた状態になってしまうこともありますが、そこは機内食やドリンクやスナックなどで楽しんでみてください。