健康診断の再検査する費用は会社が支払う?それとも自己負担?

前の日から食事を制限したり好きなタバコやお酒も我慢して受診した健康診断だったのに、要再検査が来てしまいました。健康診断のときとは違って再検査は、自分で病院やクリニックを予約して受診しなくてはなりません。その場合、会社がその費用を負担してくれるのでしょうか?

健康保険は使えるのでしょうか?ただでさえ受診するのに苦痛を伴う健康診断ですから、いろいろ気になりますね。

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費用は自己負担

法律によって会社には社員に健康診断を受診させる義務がありますので、健康診断の受診料は会社が負担してくれます。

しかし再検査となると、この法律の適用外ですので費用は自己負担が原則です。
ではいったい、いくらぐらい必要なのでしょうか。また、健康保険は適用されるのでしょうか。

健康保険は、何か病気の疑いがあるときの検査には適用されますが、一般的な健康診断や人間ドックなどには適用されません。ですから全額を会社が負担している健康診断は健康保険を使っていないのです。再検査は病気の疑いがあるから受診する検査ですので、健康保険が使えます。

再検査にかかる費用については、最初からすべての検査を受けるわけではないので、いくらくらいとまとめて言うことはできません。健康診断で受けた項目のうちどれを再検査するのかによって受診費用は異なりますから、費用は受診科目による、と一般的に答えておきましょう。

以下、参考までに受診科目と費用の目安をあげておきます。

CTによる胸部精密検査は4,000円~5,000円程度。
心電図再精密検査は8,000円程度。
胃内視鏡検査は4,000円~12,000円程度。
大腸内視鏡検査は6,000円~17,000円程度。
腹部超音波検査は2,000円程度。
乳房超音波検査は1,500円~3,000円程度。
尿検査は1,000円程度。
血液検査のうち肝機能障害の費用は1,500円~2,000円程度、糖代謝検査の費用は1,500円~3,500円程度、それ以外の血液検査の費用は予約時に確認してくださいとのことです。

これらはすべて保険適用となりますので、実際にはその3倍以上の料金ということです。

なお、1年間の医療費の総額が10万円を越えたら確定申告で「医療費控除」を受けることができます。医療費控除によって税金がその分だけ返還されますので、領収書は大切に保管しておいてください。

自己負担の理由

会社の費用負担で年に1回の健康診断を受けているのは、労働安全衛生法という法律があるからです。会社は社員に会社の費用で健康診断を受けさせなくてはならないと、この法律によって決められているのです。

労働災害によって病気になったりケガをしたりしてその治療を受ける場合も、この法律によって費用は会社が負担しなくてはなりません。

しかし、健康診断で要再検査になった場合、たとえそれが何かの病気だとしても、それはあくまでも個人的なものです。自己責任という言葉の通り、健康診断で出た異常な数値の原因が何かを確かめることは、自分の費用と責任で行わなくてはなりません。

再検査の結果その異常な数値が、ある臓器の疾患が原因だったとすると、その病気をなんらかの方法で治療しなくてはなりませんが、もちろんそれも自己責任です。会社に再検査の義務なし、と理解してください。ただ、再検査のために仕事を休む必要が出た場合、会社と相談してみてください。

再検査の結果を報告

場合によっては会社の費用で再検査を受診させられることもあります。そのときには、会社の費用で受けた検査ですから、会社にその結果を報告する義務があります。

ふつうは自費で再検査を受けるので、会社にその結果を報告する義務はありません。ただ、再検査の結果によっては仕事に支障が生じることもあるし、とくに結核の診断が出た場合は他の社員に伝染する危険がありますから、そのまま勤務を続けることはできません。しかるべき処置が執られなくてはならないので、会社に報告する必要があります。

結核などという重大な伝染病の場合にかぎらず、あなたは会社の重要な人材なのですから、健康で仕事が今後も続けていけるのかどうか、会社に再検査の結果を報告してください。

再検査の注意点

健康診断は決まった検査のコースに従って受診すればいいのですが、再検査となると、健康診断で出た数値や画像に異常が見られるということなので、決まったコースの検査を自動的に受けることはありません。

再検査を受ける予定にしている病院またはクリニックに電話をして、どれについて再検査を受けるのか、相談して予約をとってみてください、それによって、費用はもちろん、健康診断のときのように前日に食事制限をするのかどうかなどについても、変わってきます。

ともかく、できるだけ早く再検査が受けられるよう、きちんと予約してみることです。再検査の結果を受けてこれからどのように対処していくべきか、よく考えてください。あなたの身体はあなただけのものではないということを、ここではっきりと自覚することが大切です。

まとめ

健康診断の結果、要再検査とか要精密検査という通知が来てしまい、どうしていいか迷っているあなた。ともかく一日も早く再検査を受けてください。費用は自己負担ですが、健康保険が適用されるし、年間に支出した医療費の総額によっては確定申告で医療費控除も受けられますから、経済的にそれほど大きな負担にはなりません。それよりも、あなたの健康が大切ですから、しかるべき病院かクリニックで再検査受診の予約をして、再検査の結果は会社に報告してください。

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