軽傷と重傷と重体の違いって知ってますか?

「軽傷」は軽い傷で、「重傷」は重い傷、というのはわかります。ではいったい、傷の軽さと重さはどこで区別されるのでしょうか。また、重傷と重体は、どちらも傷が重いということはわかりますが、どう違うのでしょうか。

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軽傷

軽傷とは、軽い傷ですが、どの程度軽いのでしょうか。本来は、入院・加療を必要としないケガや傷という意味です。救急車で搬送され、入院しなくてはならないようなケガならば、軽傷ではありません。

ニュースでは、重軽傷者何人などと報道されることがあります。ある大きな事故があって、多数の人々がその事故に巻き込まれてケガをした、という場合です。そのなかで、入院したり、しばらく通院したりしなくてはならないようなケガをした人は重傷者、それ以外は軽傷者となります。

次に述べる重傷との関連で言いますと、全治30日未満というのが軽傷の公的な規程ということです。

重傷

重傷とは、命に別状はないけれども、全治30日以上のケガ、というのが公的に決まったことです。もっとも、全治30日というのは、必ずしも30日間で傷が完全に治る、という意味ではありません。これはあくまでも、医師が診断して、その診断結果を診断書に記載することです。簡単に言うと、30日間の通院が必要、ということです。

ケガや傷を治癒しようとする肉体の働きがありますが、傷跡が残ったり、ケガをした部分の動きが鈍くなったり、痛みがいつまでも残ったりと、全治といっても完全に治癒するわけではありませんが、ともかく命に別状がないというのが、重傷ということになります。

重体

重体は、脳や内臓などの損傷がひどくて、生命が失われる危険な状態のことです。たとえケガの程度が重傷とたいしてかわらない場合でも、命に別状がなければ重傷、命の危険があれば重体となります。

例えば、同じ深さのナイフの傷でも、その傷が肉体のどの部分にあるかによって、命の危険があるかどうかが決まります。心臓など、いわゆる急所にナイフがささったら、即死ということさえあります。ナイフのささった場所によっては、同じ傷でも、軽傷かもしれません。また、ケガの場合だけではなく、病気の症状によって、生命が失われる危険があると医師に診断された場合は、重体です。

違い

ここで、まとめてみることにしましょう。ケガをして、生命が失われる危険があれば重体、その危険がなければ、重傷か軽傷です。重傷と軽傷の違いは、医師によって全治30日以上と診断された場合が重傷、それ以下、または入院加療の必要がないと診断された場合が軽傷です。

ケガの程度

軽いケガなら軽傷ということなのですが、それはあくまでも医師の判断に基づくものです。ケガをした人が、自分では軽いケガだと思っていても、そうでないこともあります。逆に、自分は「もうダメだ」と思っても、医師の診断で全治10日ということなら、軽傷といっていいでしょう。

中傷という言葉は、あまり聞いたことがないと思います。全治30日以上のケガを重傷としているので、それ以下をすべて軽傷にしていいかどうか、判断に迷うところです。そこで、全治30日未満なら、重傷と軽傷の中間、つまり中傷とすることがあります。重傷は、全治30日以上と医師が診断したケガのことです。ケガをした直後は、場合によっては、死にそうに見えることもありますが、命に別状がないと医師に診断されたら、重体ではなく重傷となります。

重体は、生命が失われる危険があると、医師に判断された状態のことです。ケガばかりではなく、病気の場合にも用いられます。

では、どういう場合に、生命が失われるほどの危険な状態になるのでしょうか。ケガの場合は、心臓や内臓にひどい損傷があり、回復の見込みが少ないと診断されたときに、重体となります。もちろん、重体であっても、回復することはありますので、生死の境をさまよっている状態、と理解していいでしょう。では、死とは、どういうことを意味しているのでしょうか。呼吸停止、つまり呼吸をしていない状態は、まだ死亡ではありません。水難事故などの場合、呼吸停止状態でも、救命措置によって、文字通り息を吹き返すことがあります。

心肺停止というのは、心臓が止まった状態ですが、これも、AEDや心臓マッサージなどによって、ふたたび心臓が動き出すこともあり、この状態だけではまだ死亡ではありません。ただし、心肺停止の状態のままにしておくと、間もなく確実に死亡します。死亡とは、呼吸停止・心肺停止・瞳孔散大の3つがそろった状態です。テレビドラマなどで、医師が患者のまぶたを開いて、ライトを当てている場面がありますが、これは瞳孔散大を確認しているのです。

まとめ

事故や事件に巻き込まれて、ケガをした場合、そのケガの程度よって、いくつかの段階に分けられます。ニュースなどでは、上に述べたような規定に従って報道されます。どういう違いがあるのか、知っておく必要があります。

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