幼児の受けたインフルエンザの予防接種にはどんな副作用があるのでしょうか。医薬品には必ず副作用がありますが、インフルエンザの予防接種にもやはり副作用があります。
インフルエンザの予防接種の目的は、無毒化したウィルスを体内に注入することでウィルスに対する抗体をつくることです。無毒化されているとはいっても、やはりもとはウィルスですから、それが体内に接種されることで何か反応をすることは間違いありません。
インフルエンザ予防接種の副作用
インフルエンザの予防接種の副作用の症状は、ちょうど風邪にかかったような症状です。風邪と似たような症状を発症するインフルエンザのワクチンを接種するのですから、体がそのような反応を示すのはしかたありません。
インフルエンザに感染したときほどの高熱ではありませんが、熱が出ます。頭痛がするし、関節痛になって体の節々が痛くなります。
鼻水が出たり喉が痛くなったりもします。もちろんこれらの痛みは人によって差がありますので、たいていは大丈夫ですが、予防接種をしたあと高熱が出るようでしたら、必ず医師の診断を受けてください。インフルエンザの予防接種はワクチンを体内に注入しますので、免疫力が低下することがあります。
その場合はかゆみの症状が現れたり、腫れが生じることもあります。ひどい場合にはじんましんが出ることもありますが、病気になったわけではないので、一週間程度で風邪の症状も体のかゆみも治まります。
そうはいっても、鼻水が出たり体中がかゆくなったりするのはつらいですから、体を温めるものを飲んで少しでも症状を軽くしてみてください。
ともかく体を冷やさないようにすることが第一です。リンパが集まるところで抗体をつくるためにワクチンが悪さをしているということですから、熱を下げるにはここを冷やしてください。
予防接種の注意点はコレだよ
インフルエンザの予防接種は毎年受けますので、注意点としては、過去に副作用が出たことがあれば、それをお医者さんに伝えることです。少々の副作用は仕方がないのですが、症状が重い場合には病院に行ってください。
また症状が一週間以上続く場合も病院に行って診察を受けてください。
インフルエンザにかからないための予防接種なのに、どして風邪のような副作用が出るのかというと、体内に異物が入ったために、それに対して免疫反応が起こるからです。
熱が出るというのはこの異物と必死で戦っているからなのです。鼻水が出るのも咳が出るのも、この異物を体外に排除しようとする働きなのです。インフルエンザの予防接種には不活性ワクチンを使用していますので、このような免疫反応が起こっていても、インフルエンザに感染しているのではありません。
そもそもインフルエンザって?
インフルエンザは風邪と違ってインフルエンザのウィルスによって引き起こされる病気で、12月から3月にかけて流行します。風邪に似た症状で、せきや喉の痛みなどがあります。風邪を引いても熱が出ることがあります。
インフルエンザは間違いなく高熱が出ます。これがインフルエンザの特徴であり、また高熱が続くと命の危険もありますので、あらかじめインフルエンザにかからないよう予防接種をしておくのです。
また、インフルエンザにかかったら食欲不振になりますので、十分な栄養を取るように注意してください。
インフルエンザはウィルスの種類によってA型が2種類、B型が2種類あります。予防接種のワクチンは今年どの型のウィルスが流行するかをあらかじめ予測して製造しておくのですが、C型という新型ウィルスがあり、これには今のところ有効な手立てはないようです。
予防接種しないと
インフルエンザの予防接種は不活性ワクチンを体内に注入して、あらじめインフルエンザのウィルスに対する抗体をつくっておくのが目的です。予防接種しておくと、たとえウィルスが体内に侵入してもこの抗体がそのウィルスを退治してくれるのです。
逆に予防接種していないとウィルスに対する抗体ができる前にウィルスが体中で増殖して、いろいろな被害を体に与えます。典型的なのは肺炎です。また、インフルエンザで恐ろしいのは脳症になる危険もあるということです。肺炎にせよ脳症にせよ、死亡することもあるから恐ろしいです。
インフルエンザ脳症
脳は人間にとって非常に大事なものですから、ウィルスや細菌が脳に侵入しないような防御システムが完備しています。しかし、このシステムが大人に比べて弱い幼児の場合、インフルエンザのウィルスがこの防御システムを突破して脳症を発症することもあります。
脳症の見極めポイントとしては、けいれんです。また、意識障害や異常行動をすることもあります。このような障害はインフルエンザのウィルスが脳に侵入したせいであり、高熱のせいではないので解熱剤の使用は危険です。脳内にインフルエンザのウィルスが侵入して脳症を発症すると言いましたが、そこには少し複雑な過程があります。
簡単に言えば、ウィルスの侵入によって免疫システムが過剰に作動してしまい、それがけいれんや意識障害や異常行動の原因になるのです。こうなってしまったら、インフルエンザの特効薬であるタミフルもリレンザも効果がありません。
もちろん病院で治療を受けるしかありませんが、最悪の場合は後遺症が残ることもありますので、幼児の場合はやはりきちんと予防接種を受けておくことが大切です。
まとめ
インフルエンザの予防接種にはいろいろな副作用があります。6ヶ月の幼児からインフルエンザの予防接種を受けることができますが、副作用の出やすい幼児に予防接種を受けさせていいものかどうか迷ってしまいます。
しかし、インフルエンザにかかってしまったら、副作用程度のことではなく肺炎や脳症を起こす危険もありますから、きちんと予防接種
は受けるようにしてください。