確定申告は必要?副業で20万以下の収入でも確定申告が必要な場合?

副業収入が20万円以下の場合確定申告は必要ないのでしょうか?高度成長とか所得倍増計画とか言われて日本の産業がうなぎ登りに発展していた時代には考えられなかったことですが、デフレスパイラルと言われている昨今、サラリーマンの給料も微妙に下がっているのが現実です。

年金支給も65歳になるし、消費税も3パーセントからスタートして現在は8パーセントですが、近いうちに10パーセントになる見込みです。少しでもスキマ時間があればアルバイトなどをして収入を増やしたいものです。

サラリーマンの給料は税金や社会保険料などが天引きされているので、給料だけの収入ならば気にすることはないのですが、副業をして少しでも収入がある場合、確定申告をしなくとはならないのでしょうか。

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副業の確定申告は必要?

日本国憲法によって日本国民には基本的人権をはじめとして権利が認められていますが、同時にまた義務も課せられていて、そのひとつが納税の義務です。収入があれば、その収入金額に応じて所得税が課せられ、その翌年に住民税が課せられます。

ふつうに公務員や会社員として働いていると、これらの税金のほか健康保険料や介護保険料に国民年金などもすべて天引きされていますので、ほとんど気にすることはありません。しかし、もしも何か副業をしてこの給料以外に収入がある場合は、原則としてその金額に応じて所得税や住民税を納めなくてはなりません。

所得税の金額を決定するのが確定申告です。前年の1月から12月までの収入を合計して、そこから所得額を算出します。さまざまな控除を引いたあと最終的に課税される所得額が決まります。

その額に応じて税率が変わりますが、累進課税という制度なので所得額が少ないほど税率は低くなります。こうして計算された所得税額から源泉徴収金額などを引いて出たのが納付すべき所得税額となります。

副業で20万円以下なら申告しなくていい

勤務先の給与のほかに副業で収入がある場合には、原則としてその給与と副業での収入とを合算する形で確定申告をしなくてはなりません。

副業での収入が給与という形ならば、勤務先の給与と副業で得た給与とを合計して、給与所得控除をしたうえで所得税額を決定し、すでに勤務先で源泉徴収されている所得税を差し引いて、その差額を管轄の税務署に納めなくてはなりません。

ただし、副業で得た収入が20万円以下ならば、確定申告する必要はありません。副業で受けとる金額には、すでに源泉徴収額が差し引かれていますので、20万円を越えなければあらためて所得税を納める必要がないのです。

ところで、収入と所得とはどう違うのでしょうか。収入とは、あなたの勤務先があなたに支払った金額の合計額です。そこから健康保険料や年金などが差し引かれたものが手取額ですから、手取額は収入金額ではありません。

では、その手取額が所得金額かというと、それも違います。給与の金額に応じて計算式があり、その計算式に従って給与所得控除額を計算して給与からその控除額を差し引いたものが所得金額となります。

副業で確定申告する方法

副業の収入が20万円を越えた場合には、確定申告をする必要があります。その場合、20万円を越える副業での収入が、どの収入金額の項目にあたるかが大事です。確定申告書の収入金額等欄には、事業不動産利子配当給与雑総合譲渡一時と分類されています。

副業が給与として支給されたものであれば、給与の欄に会社の給与と副業の給与の合計金額を書きます。そしてその金額に応じて計算式に当てはめて計算した結果を、その下の所得金額の給与の欄に記入します。

例えば、副業で原稿を書いていてその原稿料が収入の場合、それは雑収入となります。雑には公的年金等とその他の欄がありますが、その他にその金額を記入します。雑収入には必要経費が認められていますので、原稿を書くために買った書籍代などを差し引いて、所得金額の雑の欄に差し引いた金額を記入し、合計の欄に給与所得と雑所得の合計を記入します。

20万以下でも申告が必要な場合

副業の収入が20万以下であれば、原則として確定申告をする必要はありませんが、会社で年末調整をしていない場合は、所得金額からさまざまな控除を差し引いて、あらためて所得税額を計算し、すでに源泉徴収されている所得税と差引します。その結果、もしかすると還付されるかもしれません。

副業での収入が雑所得の場合は経費が認められます。1割がすでに源泉徴収されていますので、場合よっては税金が還付されることもあります。

最近ふるさと納税というのが流行していますが、これを所得から差し引かれる金額の欄に記入することで、課税対象の所得金額がその分少なくなります。また、医療費を10万円以上使った場合は医療費控除、自然災害などで被害を受けた場合は雑損控除が受けられますので、確定申告をすれば前金が還付されるでしょう。

1000万以上は消費税も課税

副業で1000万円以上も稼いでいる人は少ないかもしれませんが、その場合は、消費税も課税されますから、税理士などに相談してみるといいでしょう。

まとめ

ちょっと休みの日にバイトをしたり、なにか原稿を書いたりして原稿料をもらったり、副業をしている人も少なくないでしょう。その副業で得た収入には、原則として所得税が課税されます。副業での収入が20万円以下ならば確定申告をする必要がありませんが、もしも税金が還付される可能性があれば、20万円以下でも確定申告してみるといいでしょう。

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