時候の挨拶~5月編~若葉の候(わかばのこう)など紹介するね

5月は五月晴れが続く陽光の月です
5月は皐月(さつき)です。五月と書いてさつきと読むこともあり、5月の晴れた天気を五月晴れといいます。5月5日のこどもの日には、鯉のぼりが五月晴れの空高く爽やかな風に吹かれている風景が印象的です。桜の花はもうすっかり散ってしまっていますが、5月の花といえばアヤメです。アヤメは菖蒲(しょうぶ)とも呼ばれ、池の底に根を張って、水面に茎と葉を伸ばして花を咲かせますが、その茎と葉を風呂に入れて菖蒲湯にして健康を祈願します。5月とはそういう月ですから、時候の挨拶もそれにふさわしい言葉にしましょう。

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5月の時候の挨拶(読み方)

5月5日のこどもの日はもともとは端午の節句で、3月3日の桃の節句と同様に二十四節気の切れ目です。5月6日頃が立夏ということなので、暦のうえでは5月上旬から夏が始まります。桜の木、とくにふつうに見かけるソメイヨシノは、花が咲いているときには葉が出てきません、満開の桜が散ったあといっせいに葉が茂るので、これを葉桜と言います。桜のほかの木にも若葉が芽生えますので、時候の挨拶にも若葉とか新緑が用いられます。

葉桜の候(はざくらのこう)
若葉の候(わかばのこう)
新緑の候(しんりょくのこう)
立夏の候(りっかのこう)

中旬になると木々の緑が目にも鮮やかになってきますので、時候の挨拶でも若葉から青葉に変化します。この青葉に5月の爽やかな風が吹き、まさに風薫る5月というのがふさわしい風景になります。
青葉の候(あおばのこう)
薫風の候(くんぷうのこう)
万葉の候(まんようのこう)
緑樹の候(りょくじゅのこう)

下旬になると、初夏の雰囲気になってきます。松尾芭蕉の有名な俳句にも行く春を惜しむ句がありますが、時候の挨拶にもその気持ちがこもります。
残春の候(ざんしゅんのこう)
惜春の候(せきしゅんのこう)
暮春の候(ぼしゅんのこう)
軽暑の候(けいしょのこう)

5月の時候の挨拶(例文)

それでは、時候の挨拶の例文をいくつかあげてみます。
葉桜の候、皆様方にはますまたご清栄のこととお慶び申し上げます。
立夏の候、○○様にはご健勝のことと存じ上げます。
青葉のみぎり、貴社におかれましてはますますご発展のこととお喜び申し上げます。
薫風の候、○○様はますますご活躍のこととお伺いしております。
緑樹の候、貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
惜春の候、○○様ならびにご家族の皆様、いかがお過ごしのことでしょうか。

5月の手紙の書き出し(例文)

手紙の書き出しは、5月にふさわしいものにしてください。
風薫る五月、そろそろ新生活に慣れてこられたことでしょうか。
新緑が目にまぶしい今日この頃、皆様方はお元気にお過ごしのことでしょうか。
五月晴れの空に勢いよく泳ぐ鯉のぼりの姿、○○様のことを思い出してしまいます。
葉桜が美しいこの季節、その後お変わりありませんでしょうか。
店先にならぶカーネーションの花を見るにつけて、○○様のご家族のご様子がなつかしく思い浮かびます。
ゴールデンウィークは楽しくお過ごしなさいましたでしょうか。
少し身体を動かすと汗ばむ陽気になりましたが、皆様お元気ですか。

5月の手紙の結び(例文)

結びの例文もいくつかあげてみます。
○○池のアヤメも美しく咲いております。お近くにお越しの節はぜひお立ち寄りください。
朝夕の冷え込みが気になる季節、くれぐれもご自愛ください。
近いうちに○○様のお宅の庭のツツジを拝見したく存じます。
新緑のなか、貴社ますますのご繁栄を祈念いたします。
青葉若葉を見るにつけても、またお目にかかれる日を楽しみにしております。

5月を外国語では?(英語、フランス語)

5月は英語ではMay(メイ)、ドイツ語ではMai(マイ)、フランス語ではmai(メ)といいます。これらの語はすべてラテン語のMaia(マイア)からきていますが、マイアというのはローマ神話では豊穣の女神です。5月1日にこの女神の祝祭が行われていました。ヨーロッパでは4月にはまだ雪の降る寒い日もあるのですが、5月になるともうそんな日はありません。麦やブドウが豊作になるよう、この日に村のお祭りがあったのです。

5月の行事と出来事

5月1日はメーデーという国際的な労働者の祭典の日です。この日が労働者の祭典になったのは、古代のローマの豊穣の神マイアの祝祭に起源があります。中世以来のヨーロッパ部は、農民がその土地独特の衣装を着て、5月の柱を立ててその頂に取り付けたヒモを各自が手にとって、この柱のまわりを歌いながら回るという行事があります。5月3日は憲法記念日です。日本国憲法が1947年5月3日に施行されたのを記念して、国民の祝日になっています。5月5日はこどもの日ですが、もとは端午の節句で二十四節気の切れ目の日です。4月29日の昭和の日から始まって5月5日まで、曜日の関係もありますが、ずっと休みになる年もあり、ゴールデンウィークと呼んでいます。

5月6日は二十四節気で立夏です。暦のうえではこの日から夏になります。5月の第二日曜日は母の日ですが、2017年は5月14日です。この日の起源はあまりよくわかっていないようですが、日本ではこの日にお母さんに感謝を込めてカーネーションを贈るのが恒例になっています。5月22日は二十四節気で小満といいます。万物の成長が促進される日で、ちょうど紅花が咲く頃です。

まとめ

五月晴れは旧暦では6月なので、梅雨の晴れ間を指していたのですが、今ではむしろ5月の暖かい晴れの日を思い浮かべます。ゴールデンウィークが終わると、しばらく祝日がなくなるとともに、梅雨に入って雨の日が続きます。その前に絶好の晴天が続く5月の時候の挨拶は、風に泳いでいる鯉のぼりのように爽やかで元気なものにしてください。

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